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「…ごめ、ん」


「しょうがねぇな!じゃあまたな!今度一緒にメシ食おうぜっ」



バタバタバタ、走っていってしまう芹に、元気は唖然とその背を見つめた。自分よりもこの名前が似合いそうなほど、元気のいい明るくて優しい少年。
苦手な言葉を理解してくれ、謝れば笑顔で許してくれる。

ゆっくりと瞬きを繰り返した元気は、次の瞬間、手に持っていたペットボトルを落としてしまった。



――ビシャッ


『うわっ!?…森口?どーしたよ』


「……芹」


『は?セリ?食べ損ねたのか?それよりそれ…』


「オレ、分かる。…初めて」


『な、何のことだ…?』



ほら、やはり、理解に苦しんでいる。あんなにもすんなりと元気の言葉を理解してくれたのは、芹が初めてだ。しかも、友達といってくれた。ご飯一緒に食べようともいってくれた。

…なぜか分からないが、とても気持ちが高潮した。



「芹、また…会う」



会って、話がしたい。
また笑顔を向けてほしい。

期待の星と呼ばれている元気が、地よりも下の闇に堕ちてしまった。そんな瞬間となってしまった…。



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あきゅろす。
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