[通常モード] [URL送信]

どうにかならないものかと思いつつも、風紀も暇でないため芹に付きっきりになることも出来ず、ズルズルと問題を引き延ばしてしまっている。

今回のメールの件といい、そろそろ本腰を入れて風紀として対処していかなければ。蛍がそう意気込んでいると、あの、と小さな声で呼び止められた。



「どうかしましたか?」


「…あ、あの、これ…」


「?、メールに見落としがありましたか?…あ…」


【鳴海輝様

 直接お礼をいいたかったんですが、お会いすることは難しいかと思い、こちらにメールをさせていただきました。

 先日の親睦会では助けていただきありがとうございました。どうしてもお礼がいいたくて私用のメールを送ってしまいました、申し訳ありません。またお会いすることがあれば、ちゃんとお礼をさせて下さい。

   1ー6、坂本夕】



お昼休みに届いた、輝を喜ばせたメール。蛍もこれを読み終えて優しげな笑みを浮かべ、よかったですねといってくる。
ほわ…と心が暖かくなる。

輝は、焦りどもりながらも、このアドレスから返信をしていいか蛍に聞いてみた。



「え…返信、ですか?」


「あっ、だ、ダメです、よねすいませ、わ、忘れて下さっ」


[*前へ][次へ#]

4/87ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!