4 どうにかならないものかと思いつつも、風紀も暇でないため芹に付きっきりになることも出来ず、ズルズルと問題を引き延ばしてしまっている。 今回のメールの件といい、そろそろ本腰を入れて風紀として対処していかなければ。蛍がそう意気込んでいると、あの、と小さな声で呼び止められた。 「どうかしましたか?」 「…あ、あの、これ…」 「?、メールに見落としがありましたか?…あ…」 【鳴海輝様 直接お礼をいいたかったんですが、お会いすることは難しいかと思い、こちらにメールをさせていただきました。 先日の親睦会では助けていただきありがとうございました。どうしてもお礼がいいたくて私用のメールを送ってしまいました、申し訳ありません。またお会いすることがあれば、ちゃんとお礼をさせて下さい。 1ー6、坂本夕】 お昼休みに届いた、輝を喜ばせたメール。蛍もこれを読み終えて優しげな笑みを浮かべ、よかったですねといってくる。 ほわ…と心が暖かくなる。 輝は、焦りどもりながらも、このアドレスから返信をしていいか蛍に聞いてみた。 「え…返信、ですか?」 「あっ、だ、ダメです、よねすいませ、わ、忘れて下さっ」 [*前へ][次へ#] [戻る] |