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いつもの夕食に邪魔入る
その日の夕食時、蛍と武蔵はいつものように食堂へきていた。2人とも料理は滅多にしないためいつも食堂や購買を利用していて、珍しい光景ではない。

たまに雷汰が作ってくれるが、基本2人で行動し、こうして食堂へ食べにくる。

特別席にはいかない。
空いている席に座り、楽しげに食事をして普通に去っていく。故に生徒たちも少し騒ぎはするものの、なるべく "いつも通りの食堂" でいようと心掛けつつ、みんなでチラチラ盗み見ているのだ。

今日も今日とて、同じこと。



「パスタだけか、もっと食え。だから細いんだろ」


「サラダとスープ付きだから十分。余裕があればデザートもとは思ってるけど…」


「もう少し肉ついてもいいんだけどな…」


((ど、どこにですかっ!?///))



2人が付き合っていることは、全校生徒の暗黙の了解となってといる。故にこの妖しげな会話に妄想を膨らませ、皆一様に顔を真っ赤にさせた。



「俺はむしろ腹筋がほしいな。武蔵ほどではなくても少しはつけたい」


「クッ、腹筋、な。まぁせいぜい頑張れ」


「もう、バカにしないでくれよ…」



ぷく、と膨らむ蛍の頬。
武蔵はそれを愛おしそうに見つめている。


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