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そういって歩き出したら、弘樹が「待てよ」ってあとを追いかけてくる。
みんなして新の様子に驚いてたけど、俺はあの新しか知らないしね。

その新も追いついてきて、4人で移動。凄くみんなに見られて、弘樹は居心地悪そうにしてた。



「柚鶴先輩は襲われてた僕を、身をていして守ってくれたんですっ」


「身をていして…?」


「はい!僕のために体を差し出す先輩、とってもかっこよかったんですよっ」


「…おいおい柚鶴、どういうことだよ」


「あは、希ちゃんちょーっといらないことまで喋りすぎだぞー」



ジト、と弘樹が睨みつけてくる。何もいってくれなかったじゃねーか、といわれて、ああ心配してくれてるんだな、ってことが俺にも分かった。

希ちゃんと繋いでた手を離して弘樹の後ろに回り、ギューッと抱きつく。



「マジ弘樹大好き!でも大丈夫、イく前に希ちゃんが新を連れてきて戻ってきてくれたから」


「うお、くっつくな暑苦しい!」


「ず、ズルいです前田先輩!僕にもギューッてして下さいっ」


「…僕も」


「んーまた今度ね。今は弘樹な気分」



ギャーギャーいって暴れてるけど、離してあげないし。
首筋に鼻を擦り付けていっぱい匂いを嗅いで、「お母さーん」なんて小さな声で呼んでみる。


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