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――パシィンッ


『…チッ、止めてんじゃねーよ殴られろブス!』


「…(フロー…)」


『あたしのアクアに手ぇ出しやがって…!』



うわぁぁぁ、なんて顔。
鬼のように怒りを露わにして、俺の後ろから殴りかかってきた。しかも顔面目掛けて。

止められたからよかったものの、そうじゃない上に春蘭だったらどうすんだよっ。
その思いを込めて睨みつけたら、顔を真っ赤にしてさらに睨み返された。

…あ、喧嘩売られたって思われ…?



『テメェが現れてからアクアは金蝶金蝶って、ただでさえチームで集まるときしか会えねーのに!』


「っ…しら、な」


『どうせその顔で他のやつらも誑かして幹部にでもなったんだろ!』


『それはフローも同じだろぉが』


「…!」


『うっさいヒスイ黙ってろ!つか見てるくらいならソレ押さえろよっ』



び、くりした…ヒスイがいつの間にか近くにいて、俺たちを見ていた。
ってゆうかヒスイの前では素なんだ。同じ学校…とか?

どうでもいいけど、フローは女の子で殴れないからヒスイとやりたい。



『相っ変わらず綺麗に避けんなァ。クク、総長が気に入るのも分かるぜ、俺は』


『ふんっ、避けてるだけで手ぇ出してこない意気地なしなだけだろっ』


――シュッ


「…っ、と」


『ああ゙?テメェのへなちょこパンチが避けられてる時点で力の差は歴然だろぉが』


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