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「っ…金蝶!」
「っ!…は、」
「久しぶりだな、会いたかったぜ?」
ニヤリと笑うアクア。
いつの間にか俺のとこまできていて、俺が構えたにも関わらず、アクアは無防備に突っ立って俺に近寄ってくる。
余裕そう…な顔が、その、少しだけかっこいいような…っあ!
――グイッ
「隙だらけだ。…ああ、この感じ…」
「っ、や…!」
「なぁ、俺のモノになる気はねぇのか?可愛がってやるぜ?」
「い、…ぃっ、…っ!」
み、見とれてたわけじゃない!
金蝶として会うの久しぶりだから、警戒心が少し薄かっただけだ。
だから、焦った。
抱き締められて、心臓うるさくて、バレるんじゃないかって。
慌てて体勢を整え直して、膝蹴りを繰り出す。サッ、とアクアは距離をとって離れた。
「さすがだな」
「(イーッ)」
「っ…!?な…っ///」
「テメェそこで何してやがんだー!!」
「っ――くそっ、邪魔するな赤獅子!」
あ…赤獅子。
凄い高い跳び蹴りだな…ちっちゃいのに。
なんか、よく分かんないけど一瞬固まったアクアに、攻撃を仕掛けようとしたんだ。
そしたら赤獅子がきて、2人の喧嘩が始まった。
俺…は?
うーん、とられた気分。
…っと、
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