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えへへ、でも雷鳴と間違われちゃった。なんか嬉しいかも。
「ほんとに似てるな…当たり前か。今までずっと、入れ替わりできてたんだ」
「雷鳴に話聞いてます。絶対バラさないで下さいね」
「それは雷鳴とも約束しましたから」
「見分け方とかあるのか?」
「えーっと…髪の長さ…は、金蝶のときは同じにしちゃうし、んー…雷鳴の方が美人かしら?」
そういったら、双子だ、っていわれたの。意味が分からなくて首を傾げたらね、雷鳴もそれを聞かれていったんだって。
『春蘭の方が可愛い』
…って。
やだなぁもう、嬉しいっ。
でも、実際は雷鳴の方が美人なのよ?きっと、そう。
って、ブラコンになるのかしらこれ。
「雷鳴の方が少し背は高いし、…私の方が胸はあるのよ?」
「「…あー…」」
「なんですかその反応は、もう…。そうですね、両利きだと雷鳴だし、ほんわかしてるのも雷鳴かしら」
「…まぁ、いざとなれば本人に確認すれば済みますが。それより…聞いてもいいですか?…彼の、君たちの過去のことを」
――ピクッ
…やっぱり…聞いてくるとは思ってたのよね。黒梟は、知りたがりだもの。
でもいえない。
いいたくない。
いう意味が分からない。
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