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「…あ、雷鳴待って待って。俺っち先に入るから」


「?、はい」


「わりぃね。…おーいっ」



珍しく先に中に入った誠司さんは、中に向かって声をかけた。
少しして、パタパタとスリッパの音が聞こえてきて、誠司さんがニヤリと笑みを浮かべて俺を振り返る。

どーぞ、と扉が開けられて、そこには…春蘭と、剛毅さんが、いて。



「「お帰り、雷鳴」」


「っ…た、ただいま!」


「会いたかったわー雷鳴っ」


「春蘭!俺もだよ」


「元気でやってたか?」


「うん、剛毅さんは?」


「はは、もちろん元気だ」



そう笑って、クシャッ、と髪を撫でてくる。…うん、いいな、家族って。
俺の "帰る場所" は、やっぱり "ここ" なんだ…。

へにゃ…と気の抜けた笑みを浮かべて、みんなで中に入った。
春蘭が入れてくれた紅茶と、途中買ってきたお菓子をテーブルにセットして、早速。



「で、どうよ学校生活は!」


「もーほんと女の子ばっかなの。みんないい人で、優しくしてくれるわ」


「勉強はついていけてるか?」


「んーふふ、まぁまぁかしら。この前のテストも、そんなに悪くなかったし…」


「あとで成績表見せろよーっ?」


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あきゅろす。
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