13
――ピッ
「もしもし」
『あ、雷鳴?メール見たけど、どうしたの?』
「ん、いや、ちょっと報告が…」
『んっ?』
「…ごめん。白狐と黒梟に、正体バレた」
『そう』
…え、それだけ?
俺、春蘭怒るかなーって今凄くドキドキしながらいったのに。
と、思ってたら。
『…え、バレたってどういうこと?』
「え、いやだから…俺が金蝶だって…」
『"えええ!?な、なんでよっ、いくら優秀な情報屋っていってもそんなこと…!"』
「"色々調べ尽くして、俺イコール金蝶しかないって確信したみたいで、今日問い詰められたんだ。ごめん、誤魔化しきれなかった…"」
『"…そっかぁ…あの2人に迫られたらねぇ。" …ま、学園祭のときの借りがあったから、仕方ないのかな?』
最後は冷静さを取り戻して日本語に戻ってそういってくる春蘭に、ついでに双子ってこともいっちゃったと白状する。
もー、とか呆れた声出してたけど、特に怒ってないみたいだ。
むしろ、隠そうと必死になってたのは俺だけ、のような…。
「ほんと、ごめん」
『いいのよ。それより雷鳴は、夏休みどうするか決めた?』
「夏休み?」
『そ!もちろん帰ってくるわよね?私、雷鳴に会えるの楽しみにしてるんだからっ』
「俺だって!…会いたいよ、春蘭。誠司さんと剛毅さんにも、さ」
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