[携帯モード] [URL送信]

「…さて、学園祭の最後に俺がいった言葉、覚えてますか?」


「はい。…あの、あのときは本当にありがとうございました」


「生徒会としての仕事をしたまでだ」

「付き合わされただけです」



ふ、と鼻で笑う関さんに、ニッコリ笑ってるのに棘のある小澤さん。

…関さんがちょっと小澤さんを睨んだ。



「まぁ、俺は見返りがもらえるならそれでいいんですよ」


「単刀直入に聞こう。…雷鳴、お前はナニモンだ」


「っ…」


「申し訳ないですが、気になったものは徹底的に調べる質でして。なのに…君だけは調べられなかった…いえ、何もなかったんですよ」


「そ、れは…」



記憶喪失だから、とか、この前色々話したのに。
それだけじゃ満足出来なかったのか…。



「…まぁ、正直もうそっちはいいんです」


「へ?」


「知りたいですが、本人の知らないことを聞いてもしょうがないですし。理事長が絡んでることになるべく手は出したくないですし」


「少しでも思い出したりしてたら出来れば話してほしいんだがな」


「…それは、全然…」



俺だって思い出したい。
けど、思い出せないし、何か頭をよぎると酷く頭痛がするから、結局はダメなんだ。


[*前へ][次へ#]

5/100ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!