29
▼龍樹side
水をかけられたからサボる、とメールがあってその2時間後、寮に帰ったからカバン持ってきてくれとまたメールがあった。
「寮戻んなら先に一言いってくれりゃよかったのによぉ」
「そうだね。それにしても誰が水なんか…許せないなぁ」
「ぜってー会長の親衛隊だぜ!会長もろともぶっ潰しにいこうぜフミ」
「いいねそれ、龍樹も協力してくれるよね…?」
「…俺を巻き込むなよ…」
穂波は顔に似合わねぇぐれぇ気合い入って指なんか鳴らしてやがるし、史也は笑顔のくせに黒いオーラ出してやがる。
そりゃ雷鳴のことは心配だが、俺はそれよりもこの2人に気に入られたことを同情するな。
しつけーんだよ。
ダチとしてはいいやつだけど、色々としつこかったり心配性だったり…はぁ、悪いやつらじゃねぇんだけどなぁ。
「なぁ、ライの下駄箱ってここだよな?」
「あ?それがどうした?」
「一応中確認してこうぜ」
「…そうだな、雷鳴がいねぇのをいいことに何か仕掛けられてっかもしんねぇ」
つっても、今まで特になかったが。とりあえず確認してこうと蓋を開け、中にあった手紙に俺らは顔を見合わせた。
一見普通の手紙に見える、でも中は異常なアレ。
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!