28
「だ、大丈夫…?」
「うっせ、くしゅ!…と、にかく…はぁ、濡れた格好で人前うろつく、なよ…っくしゅ!」
「う、うん?」
「…チッ、あ゙ーもうムリだ、俺は学校戻る」
「あ、俺…」
「サボれ。制服も濡れてんだろ…が。は…っ、じゃーな」
あ、今くしゃみ我慢した。
アレルギーって大変なんだな…。
それからはもう脱兎のごとく。
雫は逃げるようにして部屋から出て行って、静寂が訪れた。…途端に、バクバクうるさくなる俺の心臓。
「顔、ちか…かった」
なんで、それだけでこんなうるさくなるんだ。静まれ俺の心臓。
きっと雫が変なこといったせいだ、エロいとかムラッとくるとか…俺なんか普通のやつなのに。
でも、一応龍樹にも聞いてみよう…か。
「っ…マリーン!」
『にゃーっ』
「俺変!寝る!マリン一緒寝る!」
『うにゃっ』
「…あ、カバン…龍樹にメールしてから寝ような?」
『にゃあ』
寝て起きたら、絶対もとに戻ってるはずだ。
そう考えて、メールを送ってから髪をサッと乾かして、マリンと昼寝をすることにした。
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!