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水をかぶったあいつに触るのも嫌で、それだけいって外に出た。
そしたら、カシャッてシャッターの音がしたの。
ありえない。
いくら僕が可愛いからって盗撮とか…いた。
『ちょっと、今撮ったでしょ』
『ち…っ、ちげぇよ、間違えただけだ』
『はあ?間違えてトイレでも撮るわけ?』
『トイレじゃなくて、雷鳴チャンを撮ろうと…あ、』
『…なに、あんたまであいつのこと…』
どいつもこいつも、少し顔がいいだけの外国人じゃんか。
僕の方が可愛いし、雫様の横に相応しいのに。
…あ、でも待って、写真を隠れて撮るってことは…。
『もしかして、ストーカーでもしてんの…?』
『っ…だったら、なんだ?脅そうってか?お前、2年のみずきだろ。俺は先輩だぜ?』
『ふん、だから何さ。僕には関係ないもん』
『…チッ、おい、ぜってぇ今のこというなよ』
『いわないよ、僕はあいつがどうなろうと知ったこっちゃないし…むしろ雫様から離れてくれるなら、応援だってしてあげる』
雫様じゃなきゃいいの。
そりゃ、他の皆様にも近づくなんて…とは思うけど、雫様が誰のものにもならないなら。
それにストーカーとか、いい気味じゃん?せいぜい苦しめばいいんだ。
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