15
雫様とキスしたあげく付きまとって食事まで一緒にして…絶対体とか使って誘惑したに違いない。
じゃなきゃ、金蝶一筋の雫様が靡くわけないもん!
『っ…死ね、死ねっ!いなくなれ…っ』
『みずきチャン…』
『相当お怒りだぜ…』
『他の隊はなにやってるんだよ、悔しくないの…!?』
僕は許せない。
雫様はみんなのもの。
特に親衛隊の隊長である僕を差し置いて近づこうなんて、もってのほか。
絶対に許さないんだから。
◆
あいつのそばには、いつも誰かがいて。あの体育のとき以来近づくことさえ出来ずにいたけど…神様は僕にチャンスをくれたみたい。
たまたまトイレにいこうと思ってきてみたら…いたんだよ、あいつが。
トイレが混んでたから違う階のを使うことにしてよかった。一人だし、他に人いないし。
…なのにあいつは僕のことなんて忘れているかのように、気にもしない。
むかついたから、バケツなんて汚いもの持って、水を溜めて、ぶっかけてやった。
『前にもいったよね、雫様に近づかないでって』
「っ…し、らな…」
『ふざけないでよ!早くここから消えてっ』
僕からあの方を奪わないで!
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!