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キスじゃなくて舐めた!
ビックリして押し返したら結構簡単に離れて、俺は袖でゴシゴシ擦った。
睨みつけると、なぜか目尻赤くして「へぇ…」って呟いてたけど。
「んで?君はなーんでこんなとこいるわけ?サッカー見に?」
「…あれ、俺のクラス…俺ジャージなくて、サボった」
「盗られた?君綺麗だもんねぇ」
「綺麗じゃないし、元から持ってないだけだ」
「?、まぁなら担任にいえばくれると思うけど。職員室、案内しよーかぁ?」
ん?って笑いながら、俺の髪に鼻寄せてスンスンって。
やだな、匂い嗅がれていい気分はしないんだけど…。
さり気なく座ってる位置をズラしてみたら、ルビーは目を少し見開いてもっと楽しそうに笑った。
こわ。
「そうそー、さっきゴールしたのって結局誰だったん?」
「あ、…あの髪赤い人。三蔵」
「…三蔵?…ああ、あいつねぇ…」
「すっご、誰よりも活躍してる」
「好きなの?」
「ん、男らしくて好きだ」
龍樹は優しいし、史也はなんか可愛げあるし、みんな好きだ。
そういった俺を不思議そうな目でルビーが見てきたけど、俺は気づかずにサッカーを見てた。
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