20
2時間目は体育ってやつで、ジャージに着替える必要がある授業らしい。
でも俺それ持ってなくて、三蔵にそういったらちょっと怒られた。
…しょうがないよな。
だって、学校自体初めてで、『体育』なんてのを受けるのも初めてなんだし。
「ジャージは担任にいえばくれるだろうな。今すぐいくか?」
「ん…でも、時間…」
「オレらのことは気にすんなって!ライを1人にする方が危険そうだしなっ」
「いこうぜ」
「…やっぱ悪いからいいよ。俺…えっと…サボタージュ?するから」
確か授業に出ないことをそういうんだよな。
でも不確かだったから首傾げながらいったら、ククッて笑われた…。
「まぁそういうけどさっ、サボリっつーんだよ、普通は!」
「サボリ…?」
「あははっ、まーサボるならサボれよ。ただし知らないやつには十分気ぃつけろよ!?」
「ケータイ鳴らせば出ると思うから、ちゃんと持ってけ」
「うん」
クシャ、と龍樹は俺の髪を撫でて、先に教室を出て行った。
三蔵もそのあとを追っていく。
…サボリっていけないことだって教えてもらったんだけど…2人とも止めなかったな。
よくやってんのかも。
まぁいいや、俺どうしよう。
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