16 「…マリンの餌、買うの大変…」 「個別に注文も受け付けてると思うけど?僕聞いてみようか」 「ほんと!?ありがと、史也」 「おー気にしなくていいよ」 「もっと使ってやれライ!」 ――バシン! 「いたっ!…三蔵、力強い…」 背中叩くなよ…。 俺より小さいくせに、どうしてこんな力強いのか不思議だ。 マリンの餌は、史也が店員さんに掛け合ってくれたおかげで週1で届くことになった。 よかった、街まで買いにいくの、凄く大変だったと思うし。 「よっしゃーじゃあマリンとやら見にいこうぜっ」 「お前…まず部屋の主に確認とれよ」 「いいよな、ライッ」 「いいよ。でもマリン人見知りだから、気をつけて」 多分、大丈夫だと思うけど。 引っかかれたのを文句いわれても困るから、念のために、ね。 「ゔー…」 ズキズキと痛む、両目。 俺としたことが…昨日の夜、コンタクトを外さないまま寝ちゃったらしい。 ギリギリまで龍樹と話してたから忘れたんだ…最悪。 目ぇ開けるのが怖くて、薄目でフラフラとベッドからおりる。 元々目が赤いけど…もっと赤くなってそうだ。 [*前へ][次へ#] [戻る] |