10
『はいはい!彼氏または彼女はいますかっ!?』
「いない、です」
『『うおおおっ』』
『『やったぁ!』』
――ビクッ
『なんでこの学園にきたんですかーっ?』
「…え、えと…」
どういえばいいのか。
ただそれで言葉に詰まったのを、聞いちゃいけない質問ととったのか先生が「もう終わりだ!」と声をあげた。
まぁ、その、敵意を向けてくる人はいないみたいで、少し安心した。
しかも席は窓際。三蔵の隣、龍樹の後ろ。
とりあえず、いいスタートはきれそう。
「おう!よろしくなっ。イシシ、フミは悔しがるぜー」
「なんか、史也に悪いな」
「気にすんな気にすんな」
「おーそこ、仲がいいのはいいが、休み時間なしで1現入るぞ」
「『えーっ』」
1時間目は国語らしい。
みんな文句をいいながらも用意をし始めていて、俺もそれに習って大量の教科書の中から現国の教科書を取り出す。
剛毅さんたちのおかげで全体的に出来るけど、一番ヤバいのが国語だ。
漢字とかはまだしも、文を読んで理解しろという意味が分からない。
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