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 弘人の手の中のモノが、しっかりと主張して濡れ始めた。ちゅくちゅくと音をさせて上下に動かせば、全は目をギュッと瞑ってその快楽から逃げようとしている。弘人は舌なめずりをし、そんな全の小さな口を奪った。



「んむ、…ん、はっ!くうし、…んんっ、ひ、ろ…んぁっ」

「ン、…は、イってええで、全チャン…ッ」

――ぐちゅ、ぢゅっ

「やぁあ、れちゃ、なんかれちゃ…っ、ひ、ぁああ――!」



 ビクン、と体が大きく痙攣し、全は弘人の手の中にびゅるるっと精液を吐き出した。そのイく瞬間の顔をずっと見つめていた弘人はニヤニヤと笑い、手を引き抜いて全にそれを見せつける。え、とビックリした様子でソレを見る全にこれは「ミルクだよ」と嘘を教え、ペロリと舐めた。



「き、汚いやつじゃない、の…?」

「んー…全チャンのは綺麗やでー?」

「う、ぇ…?」

「はは、まー分からんでええよ。…無知な子ほど仕込みがいあるしなぁ」

「僕…も、これやら、変、なるもん…」



 それに、やはり全にとってこの行為は "性行為" よりも "力を分け与える行為" の意味合いの方が強く感じてしまうのだ。半ばムリヤリイかされたことはよく分かっていないのか怒ることはなく、しっかり後処理までしてくれた弘人にお礼をいい、ジッと見つめてきた。



「なんや、まだ足りひんの?」

「…んーん…なんとも、ないかな…って。えと、僕、森羅万象、だから…」

「ああ、…そうゆうたらなんやあっつい気ぃするけど、これは大丈夫やろ、うん」

(興奮しとるだけ、やないの?)



 いつも以上に体の内側が熱い気がするが、こんな痴態を見せられた後だ、そのせいだと弘人は思う。まさかそれが森羅万象の力の影響だとは気づかず、内に力をくすぶらせながら弘人はヘラヘラと笑った。そんな様子に全もホッと息を吐き、出されたお茶を飲んで、あ、と思い出す。



「てっちゃんに会いたい!」

「あー昨日ゆうてたやつな。ええよ、案内したる」

「僕知ってるよっ?」

「ワイが勝手についていきたいだけやさかい、気にせんといてやー」

(…危険、やし)



 すぐそことはいえ、今の全はいわゆる情事のアト。まだ色濃く残る艶に1人でいかせるわけにもいかず、弘人は一緒についていくことにした。人のことをいえないが、工藤がこれにヤられ手を出すかもしれないし、と。本は寮長室に置いたまま、2人は早速工藤の部屋を目指した。


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あきゅろす。
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