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「ふふ、相変わらずだね」

「まーな。それが逆にいいんだろうけど」

「ああ、確か六条さんのファンクラブの名前って…」

「六条様を応援し隊、だぜ」



 他にも、『強気にさせ隊』や『自信を持たせ隊』『守ってあげ隊』などといった名前で呼ばれている。あいにくメンバーは少数でみんなネコ寄りの子たちばかりだが、いつも彼らは六条のことを見守っているのだ。そのことに対しても、本人は自分にはもったいないと戸惑っているらしいが。

 そしてそのマイクテストを合図に、みんながソワソワしながらも静まり返った、そのとき。生徒会である彼らが皆、ステージへあがってきた。



『待ってましたー!』

『キャアア、かっこいーっ』

『雪チャン今日も可愛いぜぇっ』

『何するんですかーっ?』


「はぁーいおはよぉみんなぁ。今日も元気いっぱいだねぇ」

「…うぜぇだけだろ」

「んもーレイちゃんはしーしててぇ?」



 ぷく、と頬を膨らます雪見に、玲一は舌打ちだけ返した。そしてステージの端に引っ込んでいくのを見届け、六条がマイクをとる。



「こ、これから親睦会の開会式を始めます。まずは、な、内容について」

「はぁーい、それについてはうちが説明しまーすぅ」

『何やるんですかーっ?』

「ふふふー名付けてぇ、"探して見つけてお宝ゲット!" だよぉ」

『『うぉおおっ!』』



 …とは叫んでみたものの、皆一様に頭にハテナを浮かべた。名前を聞いてみても、詳しくなにをするのかが分からない。どんなことをするのだろう。みんながそう考えていると、それを読み取ったかのように、雪見が詳しく説明を始めた。



「先週、みんなに数字を引いてもらったと思います。あれはぁ、各学年でペアを作るためなんだよぉ」



 何に使うのだろうかと思っていたあの数字。あれは全員が別の数字というわけではなく、学年の中で1つしかない数字になっていた。つまり、各学年1人ずつその数字を持つ者がいるのだ。今日の行事は "親睦会"。1年生が学園に馴染めるようにという願いが込められた行事なのだから、各学年しっかり関わり合うように、3人1組のペアになるよう仕組まれていたのだ。



「午前中はぁ、そのペアの人を探してもらいまーす」

――ザワッ



 各クラスごとにスタート位置を変え、そこからスタートして同じ数字のペアの人を見つける。


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