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「あ゙?おいクソメガネはどこだ」

「リーダーをんな風に呼ぶんじゃねぇし!…けど、そのことでこっちも話がある」

「話しぃ?」

「リーダーから手紙が届いた。…音無が、Hにバレて捕まって、今そこにいるらしい」



 G寮へ向かった火焔は弘人にHを呼び出すよう伝え、陽介や永久たちも呼び出しHがくるのを待っていた。だがやってきた中に翼はいなく、父親の話を思い出しながら聞けば、…これだ。

 あの手紙は無事届けられたらしい。陽介に渡して見せてきた内容を永久も読み、サァッと顔を真っ青にしてフラついてしまった。



「うおっ!?大丈夫か永久!?」

「そん、な…全が…」

「…チッ、本当だったか…」

「ボス?」

「クソジジイから電話がきた。Hが森羅万象を見つけた、だから奪い返すのを手伝え、ってな」



 やはりデマカセではなかったのか、と火焔は苛立ちながら近くのイスを蹴り上げた。陽介はそれを目で咎めたものの口には出さず、望と一緒に永久を慰め様子を見守った。

 Hの本部に連れていかれたとなれば、もう陽介には手が出せない。火焔たちに判断を任せるしかないのだ。



「どうするの?ボス…」

「…リーダーの手紙には、助けてくれって書いてあった」

「翼も監視されちゃってるみてぇなんだよネー」

「それはつまり、高嶋もH本来のやり方には反対ということか」

「今の翼はネ、全チャンのことマジ大切に思ってっし」



 翼もHのやり方に従うのであれば、ここにいる雷火たちも敵と認識し、ここから潰していくところだったかもしれない。けれどそうではない、翼も全を助けたいと思っている。その思いが嘘じゃないだろうということは、誰よりも火焔が一番よく分かってしまった。

 だからこそ。



「全を取り戻す。これはHとBの因縁なんかじゃねぇ。…しがらみに、森羅万象に取り憑かれた大人と、俺たち全の仲間との…戦いだ」

「うっわぁぁ火焔かっけぇこというー!」

「でも、そうなるとボスは父上にも手を出すことになりますが…」

「んなもん知るか。Bがくる前に連れ出しゃいいだけだ。場所は分かってんだろ、さっさといくぞ」

「音無のためにお前らとは一時休戦ってわけか。ま、リーダーならそうするか」


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あきゅろす。
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