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 聡介はエレベーターに向かってさっさと歩き出した。隆也はニヤニヤしながらそのあとをピッタリと追っていく。



「マジ、聡介って面白いのな」


「……」


「あの総長に天パとか…ぶくく。つえーし、いい声してたし?」


「う、うっさい!」


「はははっ!エッチしたくなったら俺が抱いてやるよーん」



 ケラケラと笑い、聡介に追いついて肩を組んでくる隆也。康也にイタズラされたときの様子が隆也のOKゾーンに入ったらしく、ペロッと耳を舐めてきた。

 舌についたピアスがふちをなぞり、聡介は体を震わしながら距離をとる。



「おおお、俺に触んな下半身野郎っ」


「ええーそれひどくねー?」


「知るかっ、お前にピッタリの言葉だろうがっ」


「いやいや、俺最近控えてんだぜ?聡介にいわれちったしね、自分のこと大切にしろって」


「っ…俺はっ、…俺がいったからって守る必要なんかねーじゃんっ」



 バカじゃねーの!そういって聡介は足早に寮へと帰っていった。



「なーんか…違和感あんだよなぁ聡介って」



 容姿も今時にしてはおかしいが、そういうことではなくて。いっていることと、そのときの様子などがどうにも違和感が残り、気になってしまう。


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