18 「俺…違うの、か…?俺のせいじゃ、ない…っ?」 「ああ、ちげぇ」 「み、んなのそばにいる資格、あるのかな。俺、本当はすげぇ寂しく、て…っ…でも俺のせいでみんながケガすんの、嫌でっ」 「大丈夫だ。何があったって、誰も聡介のせいにはしねぇ。俺らには、聡介が必要だ」 「うっ、く…っ、あり、がとう…!」 …堪えていた涙は、綺麗な雫となって静かに落ちていった。 本当はずっと、そういってもらいたかった。独りは寂しかった。友達が欲しかった。何より、家族が大好きだった。 でも自分のせいで不幸な目に合うからと、押さえ込んでいたのだ。しかしそれも、みんなのおかげで勘違いだと気づけた。嬉しくて、ホッとして、バカみたいに涙が止まらなくて。 「何年もよく1人で堪えてきたな。もう大丈夫だ、全部吐き出せ」 「俺らが受け止めてやるからさ」 「聡介くんが笑顔じゃないと、僕らも寂しいしね」 「う、ぁあ…っ、あぁあああっ!」 泣いた。とにかく泣いた。それは嬉しいという暖かな気持ちからくる、とても綺麗な涙だった…。 [*前へ][次へ#] [戻る] |