14 中学のころから周りを巻き込まないよう、嫌われ役をかって出ていた。それなのに聡介が嫌われることはなく、人から好かれ、その人は不幸な目にあって。 友人が体育のバスケ中、指を骨折した。沙耶の面倒を頼まれた日は必ず熱を出した。住み着いていた猫が、中2のときに車に引かれて死んでしまった。 高校の進路を話し合っているとき、母親は盲腸で倒れ手術をした。高1のとき、ずっと飼っていた犬が死んだ。 「分かっただろ…俺に関わると、危険なんだよ…っ」 「…それで嫌われたくて、族潰しを?」 「そうだ…不良になれば、誰も俺に近づかないと思った…のにっ」 「お前、警察に感謝されてたもんなぁ…」 髪を紫に染めて暴れまくった。けれど親は嫌うどころか心配をしてくれ、「その髪かっこいいね」なんていってくれ。 しかも潰していたチームは一般人に被害を加えていたところばかりで、市民にも警察にも感謝され、学校では憧れられて。だからここへきた、嫌われるようにオタクの変装もして。 「な、のに…お前らが…っ」 「そっか、そんな事実があったんだね…」 「…っ」 [*前へ][次へ#] [戻る] |