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 そういって、サワッと撫でる希のお尻。ぴゃ、なんて声をあげて希は飛び跳ね、慌てて聡介の後ろに隠れてプルプルと隆也を後ろから覗き見た。

 小動物…子犬のよう。でも聡介はこの子犬が邪魔で仕方なかった。



「触るな」


「えーっ、先輩冷たいです…」


「暖かかった覚えもねぇよ。大体、…そんなんだから前みたいなことが起きんだろ」


「え…?」


「ちょ、聡介まさかアレいうつもりじゃ…」


「アレ…アレって、何ですか…?」



 先日、野分から聞いたアレ。それを聞いて聡介は「バカみてぇ」と思ったのだ。だって、



「お前を襲ったやつ、親衛隊の副隊長だったらしいな。ははっ、親衛隊にまで襲われて可哀想なやつ。せいぜマワされないように気をつけてみたらどうだ?」


――ま、あんな様子じゃムリだろうけどな


「っ…え…ぼ、くの…?」


「…親衛隊の顔も知らねーのかよ。あーあーバカみてぇ、さっさと帰れよチビ」


「っ…う、うわぁあんっ!」


「うわー…なーかせたー」



 言い方がキツかったのか、その事実にショックを受けたのか。はたまた両方かもしれない。希は大きな瞳から涙の粒を零し、泣いて教室から出て行った。



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あきゅろす。
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