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 極の、人当たりのよさそうな物静かな態度に、普通に接してしまうところだった。



「ううん、嬉しいなーと思って。ええとそれから、こっちが隆也の。隆也は気分屋だから、コーヒーのときは何杯かっていってくるからね」


「うざ、一つに決めやがれっつーの」


「紅茶のときもあるよ。僕は大体紅茶だし…あ、ストレートね。コーヒーのときは砂糖とミルク一杯ずつ入れるけど。で、こっちが野分の。基本は緑茶。コーヒーはブラック。紅茶は好んでは飲まない」


「めんっどくさ!」


「慣れるとそうでもないんだけどね。また聡介くんもコップ持ってきなよ、ここ自由に使っていいし…じゃあ入れてみよっか」



 まずはコーヒーね、といってやりかたまで丁寧に教えようとしてくる極だが、聡介はそれを止めた。やり方ぐらい分かるし、何より極がいては "美味しく" なってしまう。

 心配そうにする極を怒鳴ることで追い出し、聡介はニヤリと笑みを浮かべた。



「……初日だし、少し様子見るか」



 そういってコーヒーをインスタントにし、さらに薄く作る。康也と野分はそれで、隆也と極には砂糖とミルクを一杯ずつ入れた。

 ちなみに自分のも作って飲んでみた。マズかった…。


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