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親しげに話す2人に、さらにヒドくなる周りの罵声。理央に向けられるのとは少し違い、『平凡!』だの『抜け駆けすんなっ』だの一部から文句があがっている。…それは、なぜなのか。理央はワケが分からずに2人を見上げ、首を傾げた。
「…伊織、どうして向井くんはこんなに騒がれてるんですか?」
「ナイス上目遣い!そのまま保の方向いてっ」
「え…えっと、どうしてですか…?」
「いや、素直にしなくていい…し、保でいいぜ。敬語もいらないから」
「…あ、マジ?なんでバレたんだ…」
確かに1回言い直したような気もするが、完璧にやってみせたはずなのに!そう悔しそうにする理央は、ハッと気がついてまた保を見上げた。
「……類は友を呼ぶ…?」
「いや、俺は腐男子ではないから。…話は聞かされて知識はついてるけど…」
「あー…ご愁傷様?」
「そういう理央こそ伊織のターゲットにされたんだろ?ご愁傷様」
「ハァハァハァすでに名前呼びも『お待たせしました』…あ、ご飯きた」
お互いに伊織に振り回されていると知り、2人の間で妙な友情が生まれたそのとき、理央と伊織が頼んでいたご飯が運ばれてきた。
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