[携帯モード] [URL送信]

 ハシゴを登り、枕を手にとってカバーをかける。そして元に戻そうとして…あるものに気づき、手を止めた。


「なんだこれ。…伊織ーなんか本があったんだけどお前の?」

「えー?…えっ?嘘、ちょ、僕の僕の!そのまま放り投げていいからすぐ手を離し…っ」

「何いってんだよ、本が傷つくだろ?つか何のほ…ん…?」

「み、見てはイケナイイイイイ!!」

「ギャアアアアッなんじゃこりゃあああっ」


 何も身にまとわずねっとりと絡み合う…男と男。明らかに感じてる顔と白いナニか、ニヤリとヤらしい笑みを浮かべて覆い被さる男。【お前は俺から逃げれない―監禁編―】…。

 …しばらく、その部屋に2人の悲鳴がこだました。







「……腐男子、ッスか」

「ソウデスワタシハフダンシデス」

「いや、まぁ人の趣味にケチつける気はないけど…そういや腐女子ってよく聞くもんなぁ」

「……その男版、ね」

「ははは…え、俺を話の主役にしようとしたわけ?男×男の話の?」

「ゔ…」


(そこは否定してくれっ)


 伊織は、男同士の恋愛を見たりするのが好きな、腐男子という人種だった。



[*前へ][次へ#]

15/86ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!