[携帯モード] [URL送信]

 分厚いパンフレットを渡されながら、理央はこの学園のあの説明を受けることになる。


『うちの学園は中等部から全寮制の男子校になる。そのことは知っているね?』

「あーうん、有名だし」

『…そのせいで、思春期も男だけの中で過ごすことになるんだ。外へ出るにも手続きが面倒で、彼らの欲のはけ口や好きという感情は…同じ男へ向くことになる。つまり、同性愛者が多いんだ』

「……え?」

『引かないでやってほしい。中には真剣に男同士で恋愛をしてる子たちもいるんだ。外から見れば異常だろうが、ここの中ではそれが普通なんだよ』

「ぁ…あ、うん…そう…まぁ俺に関係なければ…」


 人の恋は自由だし?と答えながら首を傾げる理央に、理事長は一瞬ホッとした顔を見せた。だがこの話、理央に関係ないわけではないのだ。


『管理をしている者として申し訳がたたないのだが…中には、合意でない行為も繰り返されているんだ』

「…と、いうと…?」

『リンチならまだいいが、強姦…だね。見た目のいい子は狙われやすいんだ。だからその変装、とらないようにねっ!?…あっ、俺は可愛くないとかそういうのはいいからね、理央ちゃんは母親似ってことを自覚してさえくれれば一応は…』


[*前へ][次へ#]

17/18ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!