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とはいっても、昨日来賓用に落ち着いた雰囲気にしていたところに、少し明るめの色を入れて楽しい感じへと簡単に変えたまでだが。ちなみに伊織たちのクラスは展覧会だ。伊織の写真や、保の絵、それぞれの創作物が飾られている。
「なんかさ、ほんと祭りって感じだよな。集まってるやつらも…コスプレしてるし」
「そうなんだよコスプレばっかで僕のケータイの容量が間に合わないっていうかなんでまだメイド服着てないんだよぉおお!」
「こ、これが終わったら着る…てか、見にくるなよっ!?」
「………」
「シ カ ト!」
しかも、ちょっとバカにした感じの視線を理央に送って。キーッと怒る理央だがその姿も素顔を知ってる者には可愛く見え、伊織はちゃっかりデジカメで写真に収めていたが。
そうしているうちに次々と人が集まってきて、パッ、と体育館の明かりが消えた。ざわつく生徒…そして、ステージにスポットライトがあてられ、皆一様に歓声をあげた。
「みんなーっ、おはよーぉっ」
『『キリちゃーんっ』』
『『キャー可愛いですぅーっ』』
「えへへ、ありがとぉーみんな!僕、嬉しいっ」
『『わぁああっ』』
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