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どこに住んでいたのか、その髪は切らないのか、メガネをコンタクトにしてみたらどうだ。まるで理央のことを探りを入れるかのように。
それに理央も気づいていたが、初日で相手は先輩ということもあり、文句をいいそうになるのを必死に堪えていた。
――キキッ
「……あれ…?まだ学校じゃないのに止まりましたよ…?」
「これから先は歩いていこうと思いまして。この学園の案内にもなりますし…車の方がいいですか?」
「いえっ、ぜひお願いします!」
「では、まず島の…学園の出入り口の説明からいきますね」
そういって律が案内をしたのは、先ほどもあった警備員のいるセキュリティー室。出入り口の両方にあり、ここから出て街へいくときは、外出届と学生証を提出するのだ。それがなければ出ることも出来ないし、戻ってくる際、『外出中』になってないと入ることも出来ない。
それを聞いた理央はただ唖然とするばかりだ。
「完全に孤立した閉鎖的空間…ですが、私たち生徒の安全を守るためです。きっとそのうち慣れますよ」
「は、はぁ…」
「そして入口正面のこちらの建物。これはショッピングモールになります」
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