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創立祭とは

「お前らも知っての通り、もうすぐ創立祭がある。今日のHRはその話しすっから、ある程度考えとけ」

「……創立祭?」

「あ゙?…そうか理央は初めてか。俺の部屋にきたら詳しく教えてやるぜ?色々と…な」

『『イヤーッ、やめて先生ー!』』

『ズルい僕もぉっ』

「…チッ、冗談だうぜぇ」


(冗談で俺を巻き込むなよぉっ!)


 生徒会に並んで人気のある理央のクラスの担任、墨村。たとえ冗談だとしても相手にしてもらえただけで名誉だと思う彼らに、それは通じない。クラスから睨まれた理央は、心の中で墨村に悪態をついた。

 だがしかし、創立祭とはなんなのか。初めて聞いた理央はそれが気になり、横で寝ている克己を揺すり起こした。


「…ン、理央…?」

「寝てるとこ悪い。あのさ、…創立祭って?」

「ああ…もう、時期か…」

「学園祭とか文化祭みたいなもん?」

「……ん」

「……」


 ん、ではなく詳しい説明を求めていた理央は、呆れた目で克己を見た。いやだがよく考えれば2年前からずっとこうなのだ。口べたなのか何なのか、長くは喋れないし説明なんてもってのほか。



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