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生徒会でも練習!

「っ…ふ、っ…」

「そうそう、覚えるの早いね紅葉」

「(へへ…)」

(アヤちゃんの教え方がええんやもんっ)


 曲としては難しいものなのだが、紅葉のパートは比較的ラクなものにした。もともとピアノをやっていたことのある菖蒲に教えてもらいながら練習を重ね、紅葉は着実にレベルをあげている。

 初めはぎこちない指の動きだったが、練習を続けて3週間ほど。今じゃ指の短さのリスクすら感じさせないほど滑らかに動いている。といってもメインの部分は菖蒲がやるので、そんな指も動かさないのだが。


「モ、ミジ…見て?」

「……?」

――カツカツ、


 スティックを鳴らし、左から順番に叩いていくドラム担当の蓮見。それはドラマーにとって基本的な動作だが、紅葉は目を輝かせて拍手をした。それに得意げになる蓮見に、菖蒲は苦笑いだ。


(かっこええ…!みんな、別人みたいやっ)


 桐と椿は、きっと似合うだろうなとは思っていた。実際見てみて似合っていたし、素人が聞いても分かるほどうまく、しばし呆けたりもした。そして一葉と三葉も可愛らしい独自のギターとペースを持っていて、とてもうまかったのだ。



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あきゅろす。
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