[携帯モード] [URL送信]

「ぴぎゃっ!……っう…ふぇぇ、えーんっ」

「ああ、やからゆうたんに…紅葉、大丈夫か?」

「あんよ、いちゃ…の」

「えー…あー…痛いの痛いの飛んでけー…ってな」

「………んぅ?」


 今のはなぁに?と首を傾げる紅葉に、若葉はただ笑顔を見せた。そのまま紅葉を腕の中に抱き、ごろんと横になる。お腹に感じる重みは幸せのしるしだろうか。


(ホンマ、何やっとんやろワイは…)


「わ、わかちゃ……えいっ」

「あだっ!こぉら紅葉っ」

「あぅぅ、こぇ、なぁに?」

「……ん?ああ、カチューシャや。髪とめてるん…ってまだ難しいやろ」

「むず、か、しーやぉ」


 金色の髪を上へと持ち上げているもの。それを外し、紅葉にもつけてみる…が、大きくてハマらないようだ。2人してそれを笑い、穏やかな時間が過ぎていった…。







 ──さらに時は流れ、紅葉が3歳の春。身長もようやく100cm近くまで伸び、毎日元気よくハシャぐため若葉も呆れかえっていたこの頃。世間でいう "幼稚園" に通う年にまで成長していた。




[*前へ][次へ#]

23/100ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!