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「……で、今日はどうしたんだ?何かあったか」
「っ…ぁ、(フルフル)」
「……?じゃ、なんだ?」
【草壁先生は、人のこと何でも知ってるって聞きました!】
「…いや、何でもじゃないが…知りたいことでもあんのか」
昔は、大好きな人のためによくしていたことだ。けれどその人が亡くなってからは滅多にハッキングなんてすることもなくなり、久しぶりにやったのがあの夏の日のこと。紅葉のことを調べたものなのだ。
だから何となくで人の情報は見ても、みんなが知っているようなことしか今は知らない。
【僕、サンタさんになりたいんですっ!】
「……、は?」
「ぁ、っ…(えと、)」
【いっぱい助けてもらったから、お礼がしたくて。クリスマスだし、プレゼントとかしたいんです】
「ああ…そういうことな」
いきなりサンタだとかいわれて驚いた智春だが、慌てたように説明をする紅葉にようやく納得する。だが、わざわざプレゼントなどするほどのことなのだろうか…?
「あいつらは見返りが欲しくてやってるわけじゃねぇだろ」
【それでも、僕がしたいんです。高いものはムリだけど…】
「…で、俺にどうしろって?」
【みんなの好きなものとか、分かりますかっ?】
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