[携帯モード] [URL送信]
秘密の会議
「あ?…はっ、誰がてめぇらのくだらねぇ話に参加するか」

「むっ…じゃあ独り言?やだーへんたーいっ」


 やぁだー、なんて一葉と三葉がくっついて不審者を見る目で桐を見る。それにウゼェと一言呟き、桐は仮眠室へと消えていった。終わったら呼べ、まるで無言でそういっているかのようだ。


「んもう!…まぁいっか。それで…」

「そうだった。みんなこれで楽しんでくれるかなっ?」

「地味やけど平等でエエんとちゃう?」

「じゃ、これで決まりね!」


 こうして、企画は着々と進んでいくのだ。みんなの「楽しみ」という気持ちに応えようと、着々と。

 そして生徒会がそのパーティーのために動いている間、彼もまた、みんなのためにと行動に出ていた。未だ1人での行動は許されておらず、けれど理由は話さずにある場所へ送ってもらう。


「それじゃあ…僕たちは別の場所で待ってるね?」

「(コクッ)」

「……一緒、ダメ…?」

「っ…(コクリ)」


 捨てられたら犬のような表情に、一瞬心が揺らいだ紅葉だが、それでもごめんねという思いも込めて頷く。そう、今回ばかりは他に人がいては困るのだ。



[*前へ][次へ#]

14/96ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!