秘密の会議
「あ?…はっ、誰がてめぇらのくだらねぇ話に参加するか」
「むっ…じゃあ独り言?やだーへんたーいっ」
やぁだー、なんて一葉と三葉がくっついて不審者を見る目で桐を見る。それにウゼェと一言呟き、桐は仮眠室へと消えていった。終わったら呼べ、まるで無言でそういっているかのようだ。
「んもう!…まぁいっか。それで…」
「そうだった。みんなこれで楽しんでくれるかなっ?」
「地味やけど平等でエエんとちゃう?」
「じゃ、これで決まりね!」
こうして、企画は着々と進んでいくのだ。みんなの「楽しみ」という気持ちに応えようと、着々と。
そして生徒会がそのパーティーのために動いている間、彼もまた、みんなのためにと行動に出ていた。未だ1人での行動は許されておらず、けれど理由は話さずにある場所へ送ってもらう。
「それじゃあ…僕たちは別の場所で待ってるね?」
「(コクッ)」
「……一緒、ダメ…?」
「っ…(コクリ)」
捨てられたら犬のような表情に、一瞬心が揺らいだ紅葉だが、それでもごめんねという思いも込めて頷く。そう、今回ばかりは他に人がいては困るのだ。
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