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「っ…ふぅ…」
「…紅葉?どうし、」
『そうだ!神崎たちなら知ってんじゃね?なぁ、詳しく教えてくれよっ』
「え?…あ、えっと…」
(もう、紅葉の様子がおかしいっていうのに)
出会ったばかりのころのような落ち込みを見せた紅葉に声をかけようとしたが、それを遮られて菖蒲は少しだけムッとする。けれど周りの期待に満ちた目に押され、小さくため息をついて正直に話した。
「噂については僕は詳しく知らないし、パーティーについても僕たちは関わってないから知らないんだ」
『『え?』』
「今回は一葉先輩と三葉先輩がメインに動いてて、補佐の僕たちは手伝ってないの。ごめんね?」
『そ、そっか…』
『なお楽しみになってきたーぁっ』
すぐ引いてくれたことにホッとし、菖蒲はもう一度後ろを振り向いて紅葉に話しかけようとした。…が、その席に座っているはずの本人がいないではないか。
なんでっ!?と勢いよく立ち上がり、菖蒲は慌てて廊下に出る。だがそこにも紅葉の姿は見当たらない。まさか…!
『…あ、椎名くんなら永井くんに連れてかれたよー』
「…え、あ…蓮見に?そう、ありがとう…」
(ってゆうか、蓮見も声かけてくれればいいのに!)
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