3 「11番、3ーD」 「お、あの2人のクラスやな」 ステージの中央には、赤い典型的なワンピースを着た一葉と三葉。流れる曲は誰もが聞いたことあるだろう、童謡。 なんとこのクラスは歌に合わせ、演技をし始めたのだ。一葉はクマに追われ、三葉はランドセルを背負って元気よく歌う。また、みんなでジェスチャーのようにして大きな栗の木を表現したり、とても可愛らしい仕上がりになっていた。 「〜♪、っ♪」 「……クッ、クク…」 (紅葉可愛い…) (早よ声聞いてみたいわー) 楽しそうな笑顔でステージを見つめる紅葉に、みんなは穏やかな顔を浮かべた。 あれからまた少し経ち、発表はプログラム通り全て終了した。そして投票だ。パソコンを使ってやるとはいえ、数台しかないためかなりの時間がかかる。 その間にステージにはライブの準備が着々とされ、生徒たちは期待と興奮でざわめきたっていた。 「……あっ、紅葉おーいでっ」 「! (トテテッ)」 「もう投票した?ね、どこにいれたー?」 [*前へ][次へ#] [戻る] |