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今のを見ていたのが2人。それぞれ色んなことを思ったようだが、生徒会の発表はついに幕を開けた。開くカーテンに、ステージへ集められるスポットライト。そこにはピンクのTシャツを着た一葉と三葉がいて、残りは黄色のTシャツを着ていた。
マイクを持つのは一葉と三葉。だから2人だけ色が違うのだが、そんなことなどどうでもいいだろう。彼らの姿が見えた途端、会場は低い雄叫びと黄土色の悲鳴でドッと揺れた。
「はぁーい、お待たせみんな。ボーカルの三葉と、」
「一葉ですっ」
「この日のために三葉たちもいーっぱい練習してきたの。みんな、聞いてくれるかなーっ?」
『『おぉおー!!』』
『長谷川様すてきぃっ』
『小倉様、こっち見てーぇ』
「(す、ごぉ…)」
先ほどまでも、各クラスの発表にみんなが盛り上がっていた。だがこれはそんなものの比ではない。本物のアイドルが来たかのような熱狂振りに、紅葉は目をパチパチさせながら小さく口を動かした。
中には、紅葉を呼ぶ声もある。
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