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 そう、仮装。今回はそれが許されているため、各クラスが曲に合わせたりと思い思いの仮装をしているのだ。ステージから見るそれは、圧巻である。


「おいテメェら、サボってんじゃねぇ」

「…!っ、ぁっ」

「一番サボってる先輩にいわれたくないんですけど…ね、紅葉?」

「(コクコクッ)」

「チッ、俺様はそこにいるだけで十分なんだよ。時間までねぇ、早くしろ」


(むぅ、手伝ってくれればええんに…)


 紅葉たちはステージの脇から少ーし覗いていただけ。それをずっとイスに座って足組みをしている桐に指摘され、2人はムスッとしたまま準備を再開した。

 そのとき軽くベーッと紅葉が舌を出したが、それは桐しか知らない事実であり、桐は鼻を鳴らすことで受け流してしまったが。


――ガガッ

「マイクテストマイクテスト、みんなぁ聞こえてるー?」

『『っ、おおおー!』』

「はーい。後少しだから、なるべくクラスごとまとまって待っててねーっ」


 あと少し。それが生徒をさらに刺激し、体育館の中はより騒がしくなった。そんな様子に三葉はしてやったりな顔をし、着実に準備を進めていく。



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