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「俺んなやいなー…桐ー電話鳴っとるでぇ」


 っておらんわ!など1人ノリツッコミをしている間も鳴り響く携帯に、椿は怪訝そうにディスプレイを覗き込んだ。そこには、菖蒲の名前が。


――ピッ

「ハッロー椿くんでっす!桐は今おりまへんので伝言を…」

『っ、何ふざけたこといってるんですか!桐先輩いないんですかっ?』

「……どないしたん?」

『紅葉が、紅葉が職員室から帰ってこなくて…今、クラスのみんなに探しに出てもらったとこなんです!』

「は?どういう…っ、事情はあとや。俺も探すから、何かあったら電話しぃ!」


(っ…親衛隊…今回はホンマ危ないで…っ)


 以前襲われたのは、学園祭の前だった。あれからランク入りし、生徒会補佐になって少しは安心していたのだ。補佐といえど、生徒会なのだから。でも親衛隊が動いたということは、退学を覚悟し、紅葉を傷つけようとしていることもありうる。

 椿は自分と桐の携帯を持ち、生徒会室を飛び出した。まずは桐を探さなければいけない…が、近くのトイレにはいないではないか。



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あきゅろす。
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