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「ってヤダー!椿なにそれっ、黒ビキニとかありえないしーっ」

「え…うわ、気持ちわるっ!も、紅葉を離して下さいっ」

「エッチスケベ変態色欲魔折衝なし」

「……ひ、ヒドすぎるやろ…」


 水着を指差して笑われるくらいならまだいい。黒ビキニ、なんてものを買った時点でそれは予想していたし、冗談のつもりでもあったのだから。でも菖蒲のゴキブリでも見るような目に、一葉のキツーイお言葉。

 抱きついていた紅葉に嘘泣きをし、さらに抱き寄せて頬ずりをしだした。相手が椿ということと、まだ水着を見てないということもあり、紅葉も若干嬉しそうにされるがままだ。


「ちょっとやめて下さいよ、紅葉が穢れます!」

「あははっ!センス疑うしーっ」

「エーン、みんながイジメよるー。紅葉チャン、なんかゆったって!」

「っ…ぁ…」


「……おい椿、紅葉に引っ付いてんじゃねぇ」

――グイッ

「っ…!?ぁ、(桐…)」

((今 "紅葉" っていった!?))


 ちなみに、引っ張られたのは椿の方。後ろに引かれてそのまま水しぶきをあげながら尻餅をつき、大丈夫かと振り返ろうとした紅葉を桐が抱き寄せた。



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あきゅろす。
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