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別荘と海

(あぅぅ…また子供やてバカにされちゃう…)

「……よく来たのか、海」

「……、っ?」

「紅葉の大事だったっつー奴と。んな顔してただろ」

「ぁ…(コク)」

(プールの方が、多かったけど…)


 顔を見ただけで分かるなんて、そんな顔に出ていたのだろうかと紅葉は自分の顔を手で触ってみる。さすがにその行動にはククッと喉で笑われたが、桐は決して若葉との思い出をバカにしなかった。

 むしろ…、


「忘れる必要もねぇし、思い出すのも自由だ。…ただ、泣くんじゃねぇぞ、めんどくせぇ」

「(む…っ)」

「それに、今回は俺様がいるんだ。楽しまねぇ奴は死刑だな、ククッ」

「……(ふふっ)」

「………あ゙?」

「(お・お・き・にっ)」


 心配をしてくれて、嬉しいことをいってくれて、海に連れてきてくれて…ありがとう。そんな意味を込めて大きく口をパクパクさせれば、桐は一瞬だけ呆けたあと、ニヤリと笑って顔を近づけた。


――チュッ

「っ…!///」

「礼いうくらいなら次からはこれくれぇしてみろ」

(ま、またチューしたぁ…っ///)



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あきゅろす。
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