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「おしょーゆおしょーゆっ」


 小さくスキップをしながらコンビニへ向かう紅葉。だが真っ直ぐに、とはいかず、ときおり道草を食いながら終始笑顔で進んでいった。コンビニの前には地面に座る若者たち。けれど紅葉は恐れず横を通り、醤油を探しに店の中を回る。

 そして見つけたそれと、ついつい目がくらんでしまったお菓子を持ってお会計だ。


『504円になります』

「これでおねがいします」

『はい、1000円お預かりします』


(ぼく、1人でできたもんっ)


 袋とお釣りを受け取り、満足そうに笑顔を見せる紅葉。その笑顔にヤられたのか、レジのお兄さんが呼び止めてポッケから出したアメを差し出してきた。


『良かったらどーぞ』

「ぁ…しらん人からもらっちゃダメっていわれとるの。ごめんなさいっ」

『……あ、そっか。ごめんねいきなり』

「ううん、えっと…お気もちだけ、うけとっときます」

『あ、ありがとーございましたー…』


 なんてしっかりしてる子なんだろう、そこにいた誰もが思っただろう。…女の子だと勘違いしたまま。




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あきゅろす。
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