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「えーのみたいの!ちーとだけっ」
「ちょっと、いうんやそこはぁ」
「ちょ、と、ちょーらいっ」
紅葉にはビールが普通のジュースに見えるのだろう。若葉の膝の上に座り、服を軽く掴んでおねだりをしてきた。だがこれはお酒。さすがにマズいと断った若葉に、紅葉がキレてしまったようだ。
グッと背を伸ばし、若葉の唇を舐めてきた。
──ペロッ、ペロ
「んっ…ん、に、がぁ…っ!!」
「な、何しとんねん阿呆っ!」
「ふぇっ…かて、ごめんなさいぃ…っ」
「ぁ…あー怒ってるのとちゃうねん。エエか?唇は舐めたりくっつけたりしちゃいけへんのや」
「ぅ…んっ?」
「チューゆうてな、とにかくもうやったらアカンで!」
詳しく説明するのはまだ早いけど、とにかくダメだということを頷くまで言い聞かせた。…なんて、本当はただビックリしただけじゃないのだ。熱くて柔らかいソレに、思わず欲情しそうになったのだ。
酔っていたとはいえ、自分の息子に、だ。それがショックでビックリで、無意識のうちに否定しながらもうさせないようにした。とはいってもほっぺやおでこにはたくさんキスをするのに変わりはないのだが。
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