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「わかちゃん、あーんですよ」

「お、あー…ん」

「おいし?」

「美味いわー紅葉に食わせてもろたん、メチャうまや!」

「えへへへ、わかちゃ、だいすきっ」


(やっぱこん子がごっつぅ育つなんて嫌やー!)


 どうやら葛藤はつきない若葉らしい。そのまま2人でお弁当を完食し、午後のためにたっぷり体を休めた。そして午後の競技が始まる。親子で芋虫リレーだ。

 ダンボールの中に親子で入り、ハイハイをしながら進んでいくという、いかにも園児らしい競技。若葉と紅葉は手を繋いで列に並んだ。心なしかそこだけ隙間があいているが。


「ケガだけはないようにせんとなぁ…」

「なぁ…っ」

「紅葉、イチニ、イチニやで?」

「ん、いっに、いっにっ」


 ハイハイのタイミングを合わせるために、声で練習する2人。そのうちすぐに順番が回ってきて、前の人が出たダンボールに2人で入り込んだ。そして先ほどのかけ声とともにスタートする。


「イチニ、イチニー…ッ、ええでーイチニッ」

「う、ぁっ…ふわっ!」




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あきゅろす。
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