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「何がいいのか三葉には分かんないけどぉ…第2位、小倉椿ーっ」

「よっしゃーみんなおおきにー!」

『『きゃああーっ』』

「俺と遊びたい子大歓迎やで。ケンカせんように仲ようしよなーっ」

「あははは、性病には気をつけてねーみんな」


(……せいびょー?)


 聞き慣れぬ言葉にコテンと首を傾げる紅葉。だが椿の人気が凄いということはみんなの叫び声でよく分かったのか、少しだけ満足そうにしていた。

 だって、若葉が人気のような気がするから。少しだけ嫉妬心もあるけれど。


「残りは1位。もう分かってるよねー…長谷川桐ーっ」

『『キャアァアー!!』』

──ドワッ!


「っ…!っ、っ…ッ」

「わわ、紅葉大丈夫?そか、予想なんて出来なかったもんね…」

「耳、ふさいであげれば良かったね」


 それはもう、冗談ではなく本当に体育館が揺れるほどの歓声が響き渡った。それを予想していた菖蒲たちは心の準備が出来ていたが、紅葉はそれを知る由もなく、また心臓を跳ねさせた。

 目をまん丸く見開き、口をパクパクさせながら必死に菖蒲の腕にしがみつく。



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