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「……あぁやだなぁ…一葉先輩たちも入ってればいいのに…」

「……?(どうしたの?)」

「……アヤメ、中学…一位」


 だからランキングに入るのは容易に想像がつく。紅葉だって入るだろうが、もし一葉たちも入っていれば、少なくとも3位内には入らなかったかもしれないが…。

 それを思い、菖蒲は憂鬱そうにため息をついた。それにヤられる男がいるとも知らずに。


「なんと!今回も3位を切り捨てるほど差がついたでっ。残念やけど3位の子は諦めてやぁ」

「……おい、ちなみにどんな奴だったんだ」

「ん?あー…次の桐の親衛隊隊長やーいわれとるやつやな」

「ああ…じゃあ切っとけ」

『そ、そんなぁ…っ、酷いですぅ!』

『な、泣かないでっ』

『生徒会入りって決まってたのにぃっ』



(え…泣いとるの…?)


 たかがランキングで?外部からきた紅葉はそう思ってしまうが、この学園の生徒にとっては一大事なのだ。おまけに誰か分からないままならまだしも、遠回しに発表されて桐に切り捨てられて。

 泣かずにはいられなかったのだろう。



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