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「……ん?ちょお、ここケガしとるやん!」

「ぅ…?あっ、ぼくすごいのっ!」

「へ?」

「わかちゃ、みててっ」

「ちょちょ、何するん…っ」


 ケガをしてきたのに、とても嬉しそうな顔をして床に手をついた。こんなとこでいきなり何をしでかすのか、危ないことじゃないのか。そう考えた若葉は慌てて止めに入ろうとした。

 ……とき、


──ゴロンッ


「………お、」

「えへへ、みた?ぼくね、で…で…ぐるんってできるようになったん!」

「っ…でんぐり返りまで出来るようになったんか!そら凄いわー紅葉っ」

「キャーハハッ、ぼく、すごい?」

「凄いで凄いでーっ!さすが紅葉やっ」


 可愛らしく一回転した紅葉に駆け寄り、ぎゅーっと強く抱き締めて思いっきり誉めてあげる。どうやら手のケガはこれをしていて出来てしまったものらしく、若葉は勲章やな、といって褒め称えた。


(知らん間にこないなことまで出来るようなって…)


「ぅぷ…くるひっ、わかちゃんくさーいっ!」

「……臭いやとっ!?何ゆうとんねん、紅葉と同じシャンプーや!」




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