newケータイと中身 一年、二年も経つと携帯の機能もデザインも変わるもので、紅葉はなかなか決められずにいる。 「いっそのことキッズケータイにしちゃえば?」 「こら三葉、2つしか離れてないでしょ?」 「一葉、そこが問題ってわけじゃないと思うよぉ?」 「……え?」 「……ふっ、…っ、ふ…(あははっ)」 「「紅葉(くん)…?」」 (ええなー仲良くてっ) 一人っ子だったから、こんなに仲のいい兄弟は初めて見た。三つ子ということもあるのだろうが、とても息が合っていて、紅葉はクスクスと肩を震わせて笑ってしまう。 といっても声は出ていないのだが、おかしそうに垂れ下がった眉も、弧を描く唇も、そこに当てられた手も、全てが紅葉の "笑い" を表現していた。 「もーなに笑ってんのー!」 ──むにっ 「っ!っ…(うぅ…いひゃいぃ…)」 「三葉ぁ、紅葉の顔、変になっちゃうよぉ」 「紅葉くんも、早く決めないと明日になっちゃうよ?」 「はーい」 (ほっぺ伸びたぁ…っ) [*前へ][次へ#] [戻る] |